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「平成27年度 国・東京都に対する予算等に関する要望」を行う。

 工団連は「平成27年度東京都予算等に関する要望」をとりまとめ、
9月8日(月)東京都、9月25日(木)には国に対し要望を行い、
意見交換を致しました。

「平成27年度国・東京都予算等に関する要望」の全文

平成27年度 国・東京都に対する工団連の予算要望書

 我が国の経済はアベノミクスの三つの経済政策により、円安を背景に輸出の改善や株価の上昇が進み、消費等の内需を中心に景気回復の動きが広がっています。
 しかし、消費増税後の買い控えによる国内消費の冷え込みや、輸出の伸び悩みなどの不安材料も残っています。
 こうした中で中小企業においては、電気料金の値上げに加え、燃料費や原材料価格の上昇が収益を圧迫しており、経済効果が十分に実感できないのが実情です。
 更に、都内の中小製造業を取り巻く状況は、地価の高騰や立地環境の悪化等による工場の移転や廃業、取引先企業の国外・都外への移転、後継者や人材不足等の課題を抱えています。
 こうした厳しい経営環境の中で都内の中小企業、とりわけ中小製造業が活力を取り戻し再生するため、中小企業(中小製造業)の支援策や予算の拡充について、以下の支援を要望いたします。

【中小製造業に関する要望(重点要望)】

1 中小製造業の活性化について
  都内の中小製造業が活性化するには、新製品や新技術開発、新規取引先の開拓などに
 取り組むことが重要です。しかし、新たな取り組みには大きなリスクと費用負担を伴う
 ため、力強い支援が必要です。
 ついては、以下の支援を要望いたします。
 (1)自社技術の用途開発や高度化に対するアドバイスから販路開拓までの、
  資金、技術、人材等の一貫した支援体制を構築されたい。
 (2)新製品・新技術開発に係わる予算の増額と助成金の限度額や助成率の引上げ、
  効果的な運用をされたい。
 (3)「新製品・新技術開発助成金」を利用する際、資金の助成に加え、技術や販売
  (価格設定や販路開拓)等のアドバイスを一貫して支援する体制を構築されたい。
 (4)「下町のボブスレー」や「江戸っ子1号」など、地域の技術集団の優秀な技術力を
  活かした取り組みに対する助成制度を拡充されたい。

2 ものづくり人材の育成と確保について
  労働力人口の減少や高齢化が進行する中で企業活動を維持するためには、
 多様な労働力の確保と定着、優秀な人材の育成は、中小製造業にとって極めて重要です。
  特に、若年者層では大企業志向やものづくり離れが進み、
 雇用のミスマッチが生じています。
 これらを解消するには、小・中学校の段階から若年者の
 勤労観・職業観を醸成することが必要です。
 ついては、以下の支援を要望いたします。
 (1)若年者や女性、高齢者、外国人などの多様な人材の確保と活用に向けた、
  職場環境の整備等に対する支援を拡充されたい。 
 (2)職業能力開発センターの機能を拡充し、地域特性やニーズに応じたカリキュラムや
  最先端設備を導入するなど、人材育成への支援を拡充されたい。
 (3)中学生の「職場体験事業」や小学生高学年の「工場見学」、高校生の
  「インターンシップ」等のキャリア教育を充実されたい。
 (4)キャリア教育の受入企業の負担を軽減するよう奨励金を拡充されたい。

【中小製造業に関する要望(一般要望)】

3 中小製造業の海外需要の獲得について
  都内の中小製造業が成長するには、消費の拡大が見込まれるアジア諸国をはじめ、
 新興国の旺盛な需要を獲得することが極めて重要です。
  中小製造業は優れた製品や技術等を持ちながら、国際業務の情報や知識、
 人材の不足から、単独で海外市場へ参入することを躊躇している企業も多い。
 ついては、以下の支援を要望いたします。
 (1)海外マーケットの調査費用や貿易実務のアドバイス等を支援する
  「海外販路開拓支援事業」を拡充されたい。
 (2)知的財産(外国特許・実用新案・商標・意匠登録等の出願費用)
  に関する助成予算を拡充されたい。
 (3) 海外の展示会や見本市等へ出展する際の助成制度に、保険料や渡航費用を
  追加するなど、助成対象を拡充されたい。
 (4)中小企業向けグローバル人材育成のための研修制度を拡充されたい。

4 事業承継の推進について
  経営者の経営能力に依存する中小製造業にとって、経営者の高齢化や後継者難は、
 業績悪化や廃業に直結する重要な課題です。
  また、貴重な経営資産を存続、引き継ぐことは、技術やノウハウ、雇用の継承、
 地域経済の活性化のためにも重要です。
  事業承継を円滑に推進するためには、後継者の養成や資産・負債の引継など、
 中長期にわたる準備に早期から取り組むことが必要です。
 ついては、以下の支援を要望いたします。
 (1)計画的な事業承継を推進するため、専門家派遣事業を拡充されたい。

5 中小企業取引の適正化について
  中小製造業は下請け取引に限らず、値引きや支払期限の延長などの要請は
 依然として強く、厳しい資金繰りを強いられています。
 また、消費増税分を円滑に価格転嫁できるよう、取引適正化への支援が必要です。
 ついては、以下の支援を要望いたします。
 (1)「下請センター東京」の相談機能と監視機能を強化し、
  不適正取引を防止・解決するよう対策を講じられたい。

6 東京の立地競争力を強化するための税制等の見直しについて
  都内の中小製造業が安定かつ持続的に成長を続け、厳しい国際競争を勝ち抜くため、
 我が国(東京都)の事業環境を整備し、立地競争力を強化することが急務です。
 ついては、以下の支援を要望いたします。
 (1)法人実効税率を20%台へ引き下げること。外形標準課税を絶対導入しないこと。
  さらに、中小法人の軽減税率の引き下げを早期に実現するよう、
  国への働きかけをお願いしたい。
 (2)固定資産税・都市計画税の軽減措置を継続するとともに、
  小規模非住宅用地の2割軽減措置について、
  対象面積の拡大や軽減割合を引き上げていただきたい。

7 中小製造業の操業環境の整備について
  都内製造業の事業所数は大幅に減少し、産業集積の縮小・空洞化が進んでいます。
 その主な原因は、立地規制等によって工場の建て替えや増築が難しく、
 他地域への移転や廃業を余儀なくされていることによります。
 ついては、以下の支援を要望いたします。
 (1)産業振興の視点で用途地域の「工業専用地域」「準工業地域」を存続するとともに、
  工場移転後の空き地を工業振興施策に活用するよう、
  区市町村へ強く働きかけをお願いしたい。
 (2)環境への負荷が少ない業種や環境対策を講じた企業に対し、
  工場の建て替えや増築をする際、
  建ぺい率や容積率を緩和するよう、区市町村へ強く働きかけをお願いしたい。

8 電力の安定供給と環境負荷低減に向けた取組への支援について
  東日本大震災以降、電力の安定供給不安と電力料金の値上げによって、
 中小製造業は生産抑制やコスト増など、企業活動に大きな影響が出ています。
 こうした中で、中小製造業が節電対策や省エネ・省資源経営を推進することは
 極めて重要です。
 ついては、以下の支援を要望いたします。
 (1)国が電力政策を明確にし、主体性をもって電力の安定供給と電力料金を
  引き下げるよう、国への働きかけをお願いしたい。
 (2)中小製造業が事業継続に必要な電力を確保するために、
  自家発電機や蓄電池等の設備を導入する費用の助成を継続されたい。
 (3)中小製造業が省エネ設備や機器を導入する費用の助成を継続されたい。

9 防災対策への支援について
  中小製造業が都内で操業するには、工場と地域住民が安全・安心して共存できる、
 災害に強い街づくりを推進していくことが重要です。
 それには、工場・事務所の不燃化・耐震化や災害用物資の備蓄など、
 防災対策を推進することが必要です。
 ついては、以下の支援を要望いたします。
 (1)工場等の建築物の不燃化・耐震化に対する助成、
  長期低利融資等の支援を拡充されたい。
 (2)帰宅困難者対策として、災害用物資の備蓄や防災設備導入への支援をされたい。
 (3)防災対策として、建物設備や老朽化したインフラの早期点検、改修・補修工事の
  費用を支援されたい。

10 中小製造業のネットワーク強化について
  都内には高度な先端技術や優秀な基盤技術を有する中小製造業が多く操業しています。
 これらの資源を融合し、技術力や生産性を高めるとともに、
 新製品や新技術の開発を推進していくネットワークを強化することが必要です。
 都内の中小製造業を発展させるためには、中小製造業のネットワークの要である
 東京工業団体連合会や地域工業団体が果たす役割は益々重要になっています。
 ついては、以下の支援を要望いたします。
 (1)東京工業団体連合会の事業運営が円滑に遂行できるよう、
  引き続き必要な予算措置を講じていただきたい。
 (2)地域工業団体の組織力を強化するため、区市町村への働きかけをお願いしたい。

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